研究室の概要
三林研究室は、人にやさしい、安全、安心、快適をデザインする人間工学研究を進めています。
研究テーマはヒューマンインターフェースの適正化で、その対象は、医療安全、交通科学、電化製品の開発研究まで様々な領域におよび、企業とも連携して研究を進めています。
人間工学研究室は人が安全に安心して快適に使用できる製品デザイン研究に取り組んでいます。人間工学はシステムにおける人間と他の要素とのインター楽ションを理解するための科学的学問です。学問を理解するに当たり、ヒューマンインターフェースの適正化を図るため、理論、データまた、設計方法やデザインを有効に活用する必要があります。本研究室では3年次にユーザとなる人間の特性を生理学、心理学の観点から学びます。そして測定データの取り扱い、解析、分析方法を習得していきます。4年次には、3年次に各自が発掘したフィールドやテーマについて、人間工学的評価と開発研究を実践、探求することで卒業研究として進めます。
研究テーマ
令和6年度
- 有機EL材を用いた覚醒計測装置に関する研究
- 自転車運転時の視覚特性に関する基礎的研究
- 瞳孔径計測による反射材反射光視認性に関する研究
- 医薬品調剤棚の適正配置に関する研究
- 看護教育におけるなぞり読みトレーニングアプリの開発
令和5年度
- 色彩環境相違と作業効率に関する基礎的研究
- ピクトグラムを用いた医薬品添付文書読解容易性に関する研究
- 高齢者の脳活トレーニング法に関する研究
- 医薬品PTPシート開封に関する研究
- 高齢者の自動車ペダル踏み替えに関する基礎的研究
- 医薬品包装のチャイルドレジスタンスに関する研究
- 再帰性反射材の視認性に関する研究
- 手術用持針器の把持部形状に関する研究
- 有機EL材を用いた覚醒計測装置の開発研究
令和4年度
- シット-スタンドデスクを活用する授業の有効性に関する実証研究
- 医薬品PTPシート開封に関する基礎的研究
- 家電製品報知音に関する基礎的研究
- 声楽発声における音声解析
- 路面標示劣化による運転パフォーマンスに関する研究
- 再帰性反射材による大型車両の視認性に関する研究
- ストーマ装具の面板に関する基礎的研究
- 手術用持針器の持ち手角度に関する研究
令和3年度
- ピクトグラムを用いた一般用医薬品添付文書の読解容易性に関する研究
- 自動運転から手動運転に切り替え直後のドライバーパフォーマンスに関する研究
- 手術用持針器の把持部形状に関する人間工学的研究
- 医薬品PTPシート開封の力学的検討
- 色の嗜好性に配慮した医薬品包装チャイルドレジスタンスに関する研究
- 座位と立位を変えて学ぶ授業の有効性に関する実証研究
- 1点支持と2点支持座位用フィジェットバーの使用性・有効性の比較
令和2年度
- 座位用フィジェットバーの好ましい設置位置に関する実験的検討
- 座位・立位可変デスクを使用する授業の有効性の実験的検討
- 多様な授業シーンにおける座位・立位可変デスクの使用性の実験的検討
- 垂直接線方向自由度を付加した手術用持針器の人間工学的研究
- 圧縮ロードセルを用いた医薬品PTPシート開封力の計測
- 自動車運転アクセルブレーキ切り替え動作に関する基礎的研究
その他過去に取り組んだテーマの一例
- 病院看護師のヒューマンエラーに関する基礎的研究
- 覚醒低下における自動車運転時の副次行動
- 視野狭窄・視野欠損が自動車運転パフォーマンスに及ぼす影響
- 靴重量相違が歩行時の運動および筋負担に与える影響
研究の進め方
3年次
ヒューマンインターフェースの適正化について基礎的学習を行います。卒業研究にスムーズに着手できるよう、①生体機能の計測手法とデータ解析、②データマイニング、多変量解析、統計解析、③論文講読、研究論文の書き方、デイベート討議、等についても演習を通して学修し、体得します。
4年次
3年次に決定したテーマで卒業研究に取り組みます。毎週開催のゼミナールで相互発表、討議し、進捗管理を行うとともに相互啓発しながら進めていきます。企業や他大学の人間工学研究室とも積極的に交流、共同研究なども行います。成果が得られた研究は、日本人間工学会等で学会発表してもらいます。なお、当研究室所属学生には認定人間工学準専門家の資格取得機会を設けます。
大学院
研究テーマを修士課程1年スタート時に立案、決定し、これに基づいて進めます。新規性、独自性、実用性の観点から研究成果が得られることを支援し期待します。学術誌への論文投稿も目指しつつ、複数の学会発表は必須です。